GIRLS MEETING KANAZAWA 演出 オガワジュンゾウ

地元の熱が上がらないと、盛り上がり続けることはできない


オガワジュンゾウ
1968年大阪市生まれ。大阪モード学園卒業。

2004年に自身の会社「有限会社オガワジュンゾウクリエイツ」を設立。
LANCOMEが世界に向けて開催している「LANCOME COLOUR DESIGNS AWARDS」でファッションショーの舞台ディレクシンに日本人ディレクターとして参加。
Christian Dior SHINSAIBASHI OPENING PARTYに現地ディレクターとして参加。
2006年、東京コレクション、パリコレクション等で活躍する「DRUMCAN」と契約する。

2007年はファッションフェス系の依頼が増え、名古屋コレクションKICK OFF PARTYプロデュース
OSAKA FASHION FESTIVAL演出
TOKYO Girl collection演出補佐
OSAKA IMPORT COLLECTION演出

全国のFASHION FES系のディレクションを限られた日程の中制作を完了させている。
2008年、FASHION x MUSIC x MOTIONが融合した九州最大のビックファッションフェスティバル『LOVE & COLLECTION』では演出プロデューサーとして携わり、「Yahoo!JAPAN」ドームに2万人もの動員数で福岡を涌かせた。

2012年 新潟で開催された日本カワイイ博 総合演出
2013年 日本女子博覧会 発起人。自ら演出&プロデューサーを兼任。 同年 Vogue Fashion's Night Out OSAKAの総合演出
2014年 富山ガールズアップフェスタ 総合演出
2015年 北陸ガールズグランプリ 総合演出
2016年 ミュージックサーカスRED 演出。
その他、国内外のブランドや企業イベントの演出を多数プロデース。

--2018年5月5日(土)、「GIRLS MEETING KANAZAWA」が竪町商店街内・金沢パティオで開催されます。今回は演出を担当しているオガワジュンゾウさんにお話をおうかがいします。

Ogawa
-よろしくお願いします。

--ファッション・アート・ミュージック・ビューティーなどを通し、集まった女の子たちが自らトレンドとなって地元のおしゃれを発信していく。それが「GIRLS MEETING KANAZAWA」です。金沢で開催することになった経緯からお聞かせください。

Ogawa
-僕自身 全国各地でガールズファッション系のイベントを立ち上げてきました。今まではステージにタレントが上がってそれを観に来て盛り上がるという、言わば観覧型でした。

最近は女の子の意識が、「自分たちもその場でキレイになっていきたい」といった参加型へ変わってきています。価値観も「何を手に入れたか」から、「どういうライフスタイルを求めるか」へとスイッチしているんです。

そこをポイントとして踏まえ、北陸の中でも有数の文化都市である金沢で参加型のイベントができないかと考えました。

金沢と言っても、いわゆる駅前でないところでやりたかった。ターミナルは大手企業が資本を投入して、交通の便よく人が勝手に集まってくるところ。そこではない場所で町おこしするのが重要なんです。

地方は、ターミナルとかショッピングモールへ人が集まりがち。竪町のようにもともとファッションタウンとして若者の集っていた街が、イベントをきっかけに見直され活性化するのがベスト。そう考え、竪町でやることにしました。

--確かに竪町は、昔ほど勢いがないにせよ「ファッションの街」という印象が強くあります。

Ogawa
-資本をドンとかけて大きなイベントが盛り上がったとしても、地元の人達自身が自らの思いで盛り上がらないと、その熱は続かない事が多いです。そのためにも地元みんなの自らの意思で動く思いが必要なんです。

僕は金沢の人間ではないし、そもそも一人では何もできません。北陸のメンバーが一緒に動いて、口コミで広がっていく。街の人が「楽しいからずっとやりたい」となるのが大事です。たくさんの人を巻き込んでいきたいですね。

--これまでも、金沢でお仕事されていましたか。

Ogawa
-何回か来たことはありますが、毎週のように足を運んで、地元の仲間と一緒にやっていくというのは今回が初めてです。

イベント中は商店街でゲリラ的にモデルの撮影をやったり、お客さんと直接触れ合う機会を設けたりしようかなと。ステージを見に来るだけでなく、街全体で色んなコンテンツを仕掛けていきます。

--他の都市ではやったことないような形になりそうですね。

Ogawa
-そうですね、ガールズ系イベントのイノベーションにしたいですね。これがスタンダードになって、各都市へ広がっていく形になれば。要は、みんな知らないだけなんですよね。観覧型しか見たことがないので、「本当はこういう遊び方が好きなんでしょ?」と提案したい。

--金沢のファッションの特徴は何だと思いますか。

Ogawa
-竪町商店街を歩いていると、文化への意識が高いというのは十分に伝わります。城下町として栄えてきて、先駆的に色々なことをやってきたというのが意識に根付いていますね。高い美意識を持ちながら、それでいてやさしいイメージもある。

例えば東京のショップの場合は、メディアを意識している面が多分にあります。金沢にもそういう部分はありつつ、「自分が好きなものを選んでいる」という姿勢を竪町のショップからは感じます。

空き店舗も出ていますが、若い子たちへどんどん貸し出して新しい店を作ってもらいたい。店が盛り上がっていき、おじさんたちは家賃収入を得る。そういった循環を作れたら、継続していけるように思います。

--空き店舗を利用して竪町にしかない店が生まれたら、外からも人が集まってきそうです。

Ogawa
-僕が見た中では、名古屋の円頓寺商店街は、竪町と似ているかもしれません。栄えていた街がどんどん寂れていき、今は若い子へどんどん貸し出すことで復活してきています。企業が開発するより、古民家や商店街をリノベーションするほうが地域の文化発信へとつながります。

大沢伸一さんがDJをやってくれるのもすごいことですよね。そういった文化発信をもっとできたら、たくさんの人が竪町へ遊びに来てくれますよ。

--竪町商店街とコラボするとしたら、どのような企画をしたいですか。

Ogawa
-金沢21世紀美術館が近くにありますし、竪町もアートなイメージがある。今回の「GIRLS MEETING KANAZAWA」はファッションやビューティーを打ち出しますが、それらも表現としてアートに入りますよね。やるとしたら、アートという大きなくくりで打ち出したいです。

そう言えば今年のお正月に、プライベートでハワイへ行きました。その際に訪れたのが、ワイキキから車で10分くらいのところにあるカカアコ地区です。

自動車工場や倉庫の立ち並んでいる地域なんですが、アーティスティックなウォールアートが数多く生まれ一躍有名な場所になりました。人がたくさん集まってSNSへ写真をアップするうち、カフェやバーができて栄えていきました。

竪町にも空き店舗や空き家がありますよね。そこにパネルを立ててウォールアートを書いてみるとおもしろいと思いました。もちろんそのテナントの契約が決まれば、撤去してしまえばいいんです。

--金沢21世紀美術館ができて、アートが身近になってきています。実現すればすごくおもしろいプロジェクトになりそうです。

Ogawa
-地元だけでなく全国からアーティストを呼んで、自由に書いてもらうんです。「金沢市の竪町というエリアに、すごくおしゃれなウォールアートがある」という噂を聞きつけて来てみたら、おしゃれなカフェや洋品店がいっぱいあるみたいな。うまくできたら、おもしろいことになります。やりましょうよ。

アートというくくりにすれば、色んなことが可能になります。今、注目されている事象には、「二面性」というキーワードがあります。昔のものと今のもの、その2つをうまく融合できれば、竪町も活性化できるはず。

--活性化のために欠かせないポイントはなんでしょうか。

Ogawa
-30代前半のころ地方で初めて仕事をしたときは、「俺が活性化させてやる」という勢いで始めました。でも空回りして、巻き込むことができなかった。そこで学んだのは、地元に仲間を作らなければいけないということ。二回目のチャレンジに、地元の人と飲み歩いて色んなところへ遊びに行きました。すると、成功させることができたんです。

僕がやるんじゃなくて、地元に住む君たちがやる。それを僕が一生懸命、お手伝いする。そのくらい地元の人たちの熱が上がってこないと盛り上がり続けることはできないですね。逆に言えば、そういった形がはまれば、ずっと継続していけるかなと。

--まずは「GIRLS MEETING KANAZAWA」の成功ですね。今日はありがとうございました。